お湯を乗せた船
まだまだ寒い日が続いていますね・・・
寒い季節の心強い存在と言えば、お風呂!
シャワー派の方もいるかもしれませんが、温かい「湯船」にゆったり浸かると、
身も心もジワ~ッとほぐれていくのがたまりません。
ところで、普段なにげなく浴槽のことを「湯船」と呼んでいるけど、いったいなぜなのだろう・・・?
読んで字のごとく「お湯を乗せた船」が、かつて存在した!
驚くべきことにかつて、読んで字のごとく「お湯を乗せた船」があったそうで・・!
「湯船」の存在が確認されているのは、江戸時代。
船による「移動式銭湯」が、人気を博していたそうです。
当時すでに銭湯自体は存在していたが、
街の中心部にしかなかったそうで・・
そういう事情もあって、
船で荷物を運ぶ船頭さんや銭湯が近くにない周辺住民から、
船着き場に設置された「移動式銭湯」は重宝されていたらしいです。
銭湯の普及にともなって、その役目を終えた「湯船」。
お湯を乗せた船そのものはなくなってしまったが、
言葉だけは現代へしっかりと受け継がれてきているようです。
実は仏教と深い関係があった、日本のお風呂文化
「入浴は七病を除き、七福が得られる」という仏教の教えがあり、
多くの寺院に身体を清めるための「浴堂」が設置されていたようです。
このことが、日本にお風呂文化を根付かせたキッカケだと言われています。
ただ、その頃のお風呂は、釜にお湯を沸かしてその蒸気で
身体の垢を浮き上がらせるという、蒸し風呂方式が一般的でした。
江戸時代に入り、焼いた石に水をかけて湯気を立て、
上半身を蒸しながら下半身をお湯に浸す「戸棚風呂」が登場。
現在のような、首までお湯に浸かるスタイルの
お風呂がお目見えしたのは、
江戸時代初期の慶長年間の末頃だと言われています。
冬の入浴には思わぬ危険が潜んでいる!
冬のお風呂は、まさに天国。
「日本にはお風呂文化があってよかった!」と思いながら、
入浴を楽しんでいる人も多いと思います。
けれども実は、冬の入浴には思わぬ危険が潜んでいるので要注意!
脱衣所やお風呂場と湯船の温度差の影響で
血圧が急激に上下し、身体に大きな負担がかかってしまいます。
心筋梗塞や脳梗塞の原因にもなり、
最悪の場合は死に至るケースもあるという・・・
そうならないための対策としては、
脱衣所やお風呂場を事前に暖めておくこと。
脱衣所に簡易ストーブを設置したり、
浴室暖房機能があるお風呂であれば事前暖房を入れておいたり、
入る前にお風呂場の床に熱いシャワーをかけたりするだけでも対策になります。
また、お湯の温度は39度~41度を目安にしましょう!
湯船に浸かる前と浸かってからの温度差を
極力少なくすることを心掛け、冬のお風呂を存分に楽しみましょう!